AUBERGE(オーベルジュ)20AWより美しさと耐久性を兼ね備えた我儘別注のTorrent、通称〝究極のトレンチコート〟。これまで上質な生地の様々なコートを着用してきましたがディテール含めコートとしてこの先これを超えるものはないと自負しています。まずそもそもトレンチコートは好きではありませんでした。その理由が肩に装飾されるエポレット。これがあるだけでかなりクラシックな印象になります。モードな印象が好きなためエポレットがないことがトレンチコートを買う最低限の条件でした。とはいえ、コーディネートにおいて多くの面積を占めるコート。そのため、シンプルなものは平面的になることから、装飾が多く様々な着方ができるトレンチコートはとても魅力的でした。〝立体的〟に重要な要素は〝陰影〟です。その鍵を握るのはこのコートにおいても特筆すべき生地。実はこの型が好き過ぎてこのコートをベースにカシミヤで作ろうとした時もありますが、全てにおいて厚みが出てしまうことで生地の動きが鈍くなるだけでなく、ベルトやラペルが浮いてしまい、いわゆる収まりの悪さから〝欲しいコート〟にはなりませんでした。この経験から、型ではなく生地の重要性を痛感した次第です。このコートに使用されている生地は黒、紺、濃茶、紫等の撚糸で構成されたSuper 180’sのウール。これが唯一無二。糸の細さによる光沢感とドレープに様々な色の撚糸による陰影がとにかくすごいです。さらに、ドイツの軍モノに用いられるジャーマントリコチンという綾織で織られているので耐久性も高いときたら既に右に出るものはないかと。そして、様々な着方をする上で重要になるのがチンストラップ。この存在は大きい。開けて、全てor一部閉じてラペルをねかせて、ベルトで縛ってと大きく5種類の着方ができますが、閉じている時に襟を立てることで7種類の着方ができます。さらに細かいところで袖口に施されるベルト。これがあるだけでデザインはもちろん、袖口にも陰影を出すことができます。腰、袖口のベルトを縛り陰影を最大限に出しながらハイネックで着用するのが1番色気がすごいです。25AWでWAGAMAMA TOKYOより究極のトレンチコート第二弾がリリースされますが、上記全てこのコートでしか叶いません。HERMES(エルメス)の遺伝子ものった世界に10着だけのコート。是非魅了されてください。
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